地域の課題(ニーズ)と大学の資源(シーズ)の効果的なマッチングによる地域の課題解決、更には地域社会と大学が協働して課題を共有し、地域振興策の立案・実施まで視野に入れた取り組みを進める事業で、文部科学省が平成25年度より開始しました。本学も「地域のための大学」として自治体を中心に地域社会と連携し、全学的に地域を志向した教育・研究・社会貢献を進めるために、教育カリキュラム、教育組織の改革を行っています。
銚子市には魅力的な資源が多く存在しますが、地域住民・企業等がその恩恵(豊かな自然や誇るべき歴史等)の価値と、地域全体に影響を及ぼす脅威(地震・津波等の自然災害)の危険性に明確には気づいていません。これらの課題解決のため、防災・郷土教育を積み上げ、人が安心して住める地域を創るために、地域の自然・環境や歴史・伝統・産業などの恩恵を知り学ぶ、地域志向の科目を開講。学生の地域社会とのコミュニケーション力を育成し、「地育地就」を進めます。
銚子市をはじめとする11団体と包括連携協定を締結しました。「千葉科学大学COC地方創生推進協議会」を設置し、本事業への外部評価や地域活性化に向けて事業を推進しています。
『銚子学』とは、地域の課題解決に向け、地域の「恩恵」と「脅威」の両面を学ぶ1年生を対象とした、一から作り上げた全学部必修科目です。座学と実習で構成され、講師陣に銚子市長をはじめ、包括連携団体や地元企業等、それぞれの分野に関連する地域の方々をお招きし、地域の「土地の成り立ちと自然環境」「歴史・文化・観光」「産業と生活」「医療・福祉」「防災」を知り・学び、銚子ジオパーク見学、ボランティア体験、SGD(Small Group Discussion)、まち歩き実習を通して地域を体験します。
地域を志向した取り組み(教育・研究・社会貢献)を実施しています。(2016年3月現在)
地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)を発展させ、地方公共団体や企業等と協働して、学生にとって魅力ある就職先を創出・開拓するとともに、その地域が求める人材を養成するために必要な教育カリキュラムの改革を横断する取組に支援される文部科学省補助事業であり、地方創生の中心となる「ひと」の地方への集積を目的としています。
本学は、平成27年度に採択された千葉大学の「都市と世界をつなぐ千葉地方圏の“しごと”づくり人材育成事業」に参加大学として参画することになりました。今後は、銚子市をはじめ、事業協働機関と連携して産業振興や研究シーズの提供など、地方創生に向けた取り組みも行います。
(NPO法人ちょうしがよくなるくらぶ、銚子市地域雇用創造協議会、銚子缶詰企業、千葉科学大学)食品自給率258%を誇る銚子の豊かな漁業・農業資源を「健康」というテーマのもとで磨き、命を救う食、危機管理フードの開発による実践的な人材育成や商品開発を通じて、主に女性の雇用を創造する。危機管理フード開発に向けて会議を重ね、商品開発を目指す。
(JAちばみどり、千葉県農林総合研究センター、農業事業者、千葉科学大学ほか)キノコの優良産地として高度な栽培技術を維持するため、差別化された簡便で低コストの菌類栽培の新技術を開発し、高度な担い手の育成及び定着を図る。
(銚子商工会議所、東京電力、銚子市、金融ファンドその他、千葉科学大学)銚子市の強み(自然環境、気候)のうち、特に海風を最大限活かした大規模洋上風力エネルギー産業の導入を支援する。
COC+校 | 千葉大学 |
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参加校 | 敬愛大学、千葉科学大学、木更津工業高等専門学校、千葉工業大学、聖徳大学短期大学部 |
協力校 | 放送大学、日本大学生産工学部、城西国際大学 |
参加自治体 | 千葉県、銚子市、横芝光町、いすみ市、勝浦市、長柄町、御宿町、南房総市、館山市、鴨川市、木更津市、東金市、山武市 |
参加企業等 | 日本政策金融公庫、千葉銀行、京葉銀行、千葉興業銀行、千葉日報社、千葉テレビ放送、サイボウズ、リゾートソリューション、マザアス、マイファーム、ベネッセi-キャリア、成田空港活用協議会、合同会社SOZO、横芝光町商工会、NPO法人TINA、NPO法人いすみライフスタイル研究所、自然と共生する里づくり連絡協議会、いすみ市商工会、港の朝市実行委員会、夷隅東部漁業協同組合、いすみ市耕作放棄地対策協議会、千葉県タクシー協会外房支部、いすみ市観光協会、いすみ鉄道、Rプロジェクト、リソル生命の森、向後米穀、理想郷、アクセルコミュニケーション、勝浦市商工会、ONE勝浦企業組合、横芝敬愛高等学校、千葉県立安房高等学校 |
千葉科学大学が、屏風ヶ浦等ジオサイトに関する学術調査および啓蒙活動を積み重ねた結果、銚子市と大学との共同取組が本格化し、平成24年に「銚子ジオパーク」として国内認定を受けました。大学はジオパークガイド養成のため市民に向けて「銚子ジオパーク基礎講座」、「銚子ジオパークマスター講座」を継続実施し、修了者の一部はボランティア・ガイドとして活躍しています。 さらに、学生サークル「ジオ研究会」が組織化され、ガイドや教育支援の活動には積極的に協力する体制を取っています。
今後、ジオパーク活動を教育に活かす計画は以下の通りです。
これらの活動を通じて、学生が銚子を離れて出身地に戻った後も、各自の地元の地質遺産や郷土教育の重要性を再認識し、「人に優しく安心して住める地域創り」に貢献できるよう教育を継続していきます。<平成30年度以降>
「防災まちおこし研究会」では、銚子市の歴史・文化・産業などの「恩恵」を活かして地域の活性化・愛着の醸成を図りながら、地震・津波など自然災害の「脅威」に備える地域の防災力の向上にも取り組むための「防災まちおこしプロジェクト」を、銚子市の産官学民で構成される「メンバー」が中心 となって企画・実施するとともに、市民と学生で構成される「サポーター」が中心となって銚子市民の防災意識の啓発や防災教育活動にも取り組んでいきます。
活動状況については、こちらをご覧ください。