我々は、ごく最近、カルボキシル基とアミノ基の縮合反応に関して簡便かつ安価な方法を見出した。本手法はカルボキシル基をクロロ炭酸エチルで活性化する混合酸無水物法であるが、この混合酸無水物が水に対して安定であることを発見し、以下の3反応を開発した。 1)N保護アミノ酸+無保護アミノ酸→N保護ジペプチド 2)N保護アミノ酸+塩化アンモニウム→第1級アミド 3)N保護アミノ酸+アニリン誘導体→アニリド(アセトアミノフェン類縁体) 本手法の利点は低温で反応が進行し、吸湿性の高いアミンを水溶液として用いることができ、かつラセミ化およびエピメリ化が進行しないため、コストおよび製造面で問題があった医薬品を安価に提供できる可能性をもつ。現在は本手法を利用した全く新しい医薬品の開発を目指している。
所属 | 薬学部 薬学科 准教授
薬学研究科 薬科学専攻 准教授 |
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学位 | 博士(理学) ( 富山大学 2008年 3月 ) |
専門分野 | 有機化学 |
学歴・職歴 | 2008年3月 富山大学 大学院 理工学研究科 物質科学専攻 博士課程 修了 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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主な担当科目【学部】 | 化学入門、基礎化学、薬学基礎実習、薬品合成化学実習 | ||||||||||||||||||||||||||||||
主な論文・著書 |
<学術論文>
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所属学会 | 日本化学会、日本薬学会 | ||||||||||||||||||||||||||||||
資格 | 甲種危険物取扱者 |