本学危機管理学部危機管理学科の野村佳正教授は、日本でも数少ない安全保障学博士の学位を持つ、占領地軍政研究の第一人者です。『現代戦研究2025』は退官自衛官が執筆する専門書ですが、野村教授は論文「戦争史から観たイスラエルの占領地軍政」を発表しました。
イスラエルの占領政策が残虐だとの報道が多い中で、論文では、戦争観の変化に伴い世界システムが変容し、このためパレスチナ紛争の解決難しくなっている。イスラエルの占領政策は人類発展の逆説であり、簡単に善悪のみで論ずることはかえって解決を難しくしてしまう。そのためにはガザディアスポラが必要ではないだろうかと論を展開しています。軍事史の深い洞察に基づく報道とは全く違った視点、要チェックです。