看護学は人々の「健康」と「生活上に関わるケア」を担う学問であり、常に対象者の立場や、人権、命の尊厳、安全の保障、危機的状況の予防を重視します。一方、患者ニーズが多様化する医療の現場では、チーム医療を担う質の高い看護実践者が求められています。本学科では、科学的思考力やコミュニケーション力、協動力の育成を教育の中軸に、災害看護学・リスクマネジメント論など幅広い知識を修得。「人を助けたい」という信念を持ち、地域・救急・災害医療の現場で活躍できる看護師を養成します。また、2018年4月には大学院 修士課程 看護学研究科を開設し、保健医療福祉の発展に寄与する人材の養成に取り組んでいます。
4階建て・延べ面積約6500m2の看護学部棟には、最先端設備が整う看護分野別の実習室を完備します。ここで様々な看護技術をトレーニングすることによって、実践的なスキルを磨いていきます。また、自然災害時などに避難場所ともなる4階の研修室、1階中央部分が後方への避難通路となるなど、危機対策を考慮した建物となっています。
看護が行われている保健医療福祉施設も実際に身を置き、現場でどのような知識や技術が求められているのかを体感・体得していきます。
看護学科では、安全・安心な健康生活の実現に向けて、豊かな人間性と高い倫理観、高い専門性と自律性を有し、看護の立場から見た危機管理の素養を身に付け、看護を創造し、看護実践の改革に寄与していける以下の基礎的能力を証するものとして学位を授与します。
構成は、一般基礎科目・専門基礎科目・専門科目の3区分としています。
一般基礎科目は、1年次からの履修とし、専門基礎科目・専門科目への導入が円滑に図れるようにしています。専門基礎科目は、1年次に人格形成の基盤となる科目を配置すると共に対象理解の基本となる人体のしくみや機能を学ぶ科目を配置し、2年次に社会生活における関連科目を配置して、全人的に対象を理解できるようにしています。専門科目は看護学の基盤になる基盤看護学科目を1年次から配置し、2年次より発達特性に応じた看護学、広域分野における看護学を配置しています。3年次は主として2年次までに学修した看護の知識と技術を用いて臨地で看護過程を展開し、対象者と信頼関係を構築する実習科目を配置しています。さらに3年次から4年次にかけては多様な対象、場面における看護学及び看護研究等の科目を配置し、学生が興味関心を拡げ、看護を創造する能力を高められるようにしています。
対象となる人々の安全・安心な健康生活を守る危機管理能力の育成を図る科目として、一般基礎科目に「リスク危機管理論」を配置、専門基礎科目に「いのちと生活Ⅲ(生活と危機管理)」「いのちと生活Ⅳ(薬と危機管理)」「健康と社会のしくみⅢ(情報危機管理)」を配置、専門科目に「地域危機管理看護学実習」「危機管理看護学演習」「リスクマネジメント論」を配置しています。
地域特性を把握し健康との関連を学ぶため、大学が立地している銚子市の自然環境、社会環境、歴史、文化等を学ぶ「銚子学」「地域フィールドワーク実習」を配置しています。
他職種理解と連携の必要性を学ぶため、1年次に薬学部、危機管理学部の学生と合同で学ぶ「医療専門職連携導入」を配置しています。
看護学科
いのちを守る使命感を持ち、看護学に関する専門的な知識・技術・態度及び人々の権利を守る倫理観を身につけ、国民の安全・安心な健康生活に貢献できる看護実践者を養成します。
看護学部看護学科の卒業要件に必要な単位取得者は、看護師国家試験受験資格が得られる。
卒業要件に必要な単位に加え、指定の科目単位取得者は、保健師国家試験受験資格が取得できる。
取得可能資格 | 区分 | 要件 |
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看護師国家試験受験資格 | 受験資格 | 卒業要件を満たすこと |
保健師国家試験受験資格 | 受験資格 | 卒業要件以外に保健師国家試験受験資格に必要な科目を修得すること |
養護教諭二種免許状※ | 教員免許状 | 卒業要件以外に教職関連科目を修得すること |
※保健師免許取得後、教職免許法に定められている科目を修得している場合、申請により取得可能
ほか