体の働きを調節している酵素と受容体の機能について研究しています。ヒトを含む動物において、コレステロールと脂肪酸を合成するための材料を供給する酵素であるアセトアセチルCoA合成酵素および血圧を調節する役割をもつアンジオテンシンII受容体を対象としています。どちらも体の異常(脂質代謝異常と高血圧)の治療に用いる薬と関係しています。 これらの酵素と受容体の体内での働きを、タンパク質、DNA、医薬品、遺伝子改変動物を用いて明らかにしたいと考えています。
所属 | 薬学部 薬学科 教授
薬学研究科 薬科学専攻 教授 |
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学位 | 薬学博士 ( 京都大学 1986年 9月 ) |
専門分野 | 生化学 、分子遺伝学 |
学歴・職歴 | 1986年3月 京都大学大学院薬学研究科 博士課程 修了 1997年5月 静岡県立大学 薬学部 講師 2003年6月 静岡県立大学 薬学部、大学院薬学研究科博士課程 助教授 |
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主な担当科目【学部】 | 代謝異常学、生物学II、創薬科学、プロテオミクス、バイオ医薬品とゲノム情報、生物学実験、特別実習、卒業研究、特別演習 | ||||||||||||||||||||||||||||||
主な担当科目【大学院】 | 生化学・分子生物学特論、薬学特論、特別研究 | ||||||||||||||||||||||||||||||
主な論文・著書 |
<著書>
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所属学会 | 日本薬学会、日本生化学会、日本高血圧学会 | ||||||||||||||||||||||||||||||
資格 | 薬剤師 第1種放射線取扱者主任者 |
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その他 | <研究分野> 分子遺伝学 <研究テーマ> ・アセチル基供与酵素の動物個体における機能 ・血圧調節に関するホルモン受容体の動物個体における機能 <研究テーマの概要> 1.全身の細胞の細胞質にアセチル基を供給する酵素であるアセトアセチルCoA合成酵素の生体における機能を探索している。タンパク質としてのこの酵素の特徴は既に明らかにしたが、生体内における機能はほとんど分かっていない。そのため、遺伝子操作によってこの酵素を全身で欠損しているマウスおよびある組織のみで欠損しているマウスを作製し、これら遺伝子改変マウスがどのような性質を示すかを調べている。 2.高血圧治療薬の結合部位として知られるアンジオテンシンII受容体(AT1A受容体)の生体における機能を明らかにするために、既に遺伝子操作によってAT1A受容体を全身にもたないマウスを作製した。この遺伝子改変マウスは世界中で血圧調節および腎臓の機能の研究に用いられた。現在、遺伝子操作によって作製されたAT1A受容体を通常より多く全身の細胞に発現するマウスを用いて、この受容体の生体内での機能を調べている。 以上の2つの研究テーマとも、遺伝学に医療系分野(薬物治療、疾患の病態など)の手法や考え方を取り入れて、次世代の薬物治療の可能性を示すことを目標としている。 <希望する連携分野> 遺伝子改変マウスの病態解析 マウス血圧測定に基づく高血圧治療薬の評価 マウスの遺伝学的手法 |